記事のポイント
- 仏議会は6月29日、ファストファッションの台頭を抑制する法案を可決した
- SHEIN、Temuなど中国系を主対象とし、ZaraやH&Mなどは適用外だ
- 製品ごとに環境拠出金を課すほか、広告も禁止する
フランス議会は6月29日、ウルトラファストファッションを規制する法案を可決した。中国系のSHEIN(シーイン)、Temu(テム)、AliExpress(アリエクスプレス)などを主対象に、製品1点ごとに環境拠出金を課すほか、SNSでのインフルエンサーを通じたものも含め、広告を禁止する。フランスの繊維産業を保護することも目的としており、欧州系ブランドのZaraやH&Mなどを適用対象外としたことに一部から批判が出ている。(オルタナ輪番編集長=北村佳代子)

繊維産業は世界の温室効果ガス排出量の約10%を占める。なかでも、安価な製品を大量に市場に投入しているファストファッションが、繊維産業による環境負荷として大きな問題となっている。
フランス議会は6月29日、ウルトラファストファッションを規制する法案を可決した。その目的は、繊維産業が環境に与える影響を低減することだが、同時に同国のアパレル産業・小売業を保護することも目的だ。
仏セルジュ・パパン貿易相は現地メディアに、この法案がウルトラファストファッションの急成長を牽引している主要企業を標的にしていると話した。「3年前にはまだ無名だったSHEIN、Temu、AliExpressといった企業名は、今やフランスでは誰もが口にするようになった」(パパン貿易相)
フランスのアパレル産業は、ECの拡大やファストファッションの台頭を背景に、競争激化に苦しんでいる。2024年にフランスに輸入された8億個の小包のうち、約9割が中国からの小包だったという。
■製品1点当たり最大3700円の環境拠出金を課す
■適用対象が限定的であることには批判も

