記事のポイント
- 26年7月後半の記録的猛暑は「温暖化がなければ起きなかった」と専門家
- 人為的活動が気候変動に与えた影響を定量化する手法で調査した
- 温暖化がなければ今回の猛暑日はほぼ発生しなかったことが明らかに
気象学や気候科学の専門家で構成する研究チームはこのほど、2026年7月中旬から下旬にかけて西日本を中心に急増した猛暑日について、地球温暖化がなければ「ほぼ起こり得なかった」とする分析結果を公表した。研究チームは、人為的な活動が気候変動にどの程度影響を与えたのか定量的に評価する手法で調査した。その結果、「人為的な活動による温暖化がなかった世界」と比較した場合、今回と同程度の猛暑日が発生する確率はわずか「0.006%」であった。(オルタナ輪番編集長=池田真隆)

西日本〜東日本南部(東経130-140度、北緯32.5度-37.5度)で平均した、高度約1500mの気温に対する発生頻度の確率分布を示す。赤実線は現実的な(地球温暖化を含む)気候条件下、青実線は、地球温暖化がなかったと仮定した場合(非温暖化)の気候条件下における気温の出現頻度。薄い赤色は平年(1991~2020年の30年間)の7月11日〜25日の現実的な気候条件を、青色の山型は非温暖化条件下における出現頻度を示す。黒破線は同期間の観測値を示す。(分析・執筆:東京大学大気海洋研究所 高橋千陽)
気象学や気候科学の専門家から構成する、「極端気象アトリビューションセンター(WAC)」は8月3日、2026年7月中旬から下旬前半にかけて日本列島を襲った記録的な高温について、地球温暖化がなければ「ほぼ起こり得なかった」とする分析結果を公表した。
WACは、東京大学大気海洋研究所の渡部雅浩・教授らが共同代表を務める。異常気象や極端気象について、人為的な活動による地球温暖化や気候変動がどの程度影響を与えたのか調査する組織だ。
この度のWACの調査では、「イベント・アトリビューション(EA)」という手法を用いて分析した。EAは、人為的な活動によって気候変動にどの程度影響を与えたのかを定量的に評価する手法だ。
■温暖化の進行で高温の発生頻度は約2倍に
■7月中旬の地表気温は北日本と西日本で歴代1位
■環境NGO「政府は根本原因に十分に目を向けていない」

