記事のポイント
- 日本総研などは環境配慮型商品の需要創出に向けた実証事業に取り組む
- 脱炭素市場の形成には環境配慮型商品を積極的に選択する社会の実現が不可欠
- 購買データで生活者の脱炭素化に向けた行動変容を可視化する
日本総研と三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)などはこのほど、環境配慮型商品の需要創出につながる生活者の行動変容を可視化するための実証事業を始めた。脱炭素市場の形成には、環境配慮型商品を積極的に選択する社会の実現が不可欠である。教育啓発と販促購買で生活者の行動変容を促す狙いだ。(オルタナ総研フェロー=室井孝之)

同実証事業の名称は、「みんなで減 CO2(ゲンコツ)プロジェクト 2026」。主催は日本総合研究所で、教育啓発と販促購買を掛け合わせて、生活者の行動変容を促すプロジェクトである。
同事業には、スギ薬局やコープこうべなど民間企業21社が参加するCCNC(チャレンジ・カーボンニュートラル・コンソーシアム)が協力する。大阪府や横浜市など全国16自治体も連携する。
同自治体の全小学校などに通う4~6年生約91万人とその保護者を中心とした生活者に対して、脱炭素に資する行動変容・市場形成のための実証を行う。
同プロジェクトでは、児童が楽しみながら脱炭素を学べるよう様々な施策を行う。その一つが、学習サポートハンドブック&コンテスト「エコラベルハンター 1.5℃大作戦」だ。特設サイトを公開し、コンテストの応募受付を始めた。
■3つの施策で「グリーン・マーケティング」の加速へ
本実証では、小売店での購買やポイントアプリなどを通じて環境配慮商品の教育啓発・販促購買に取り組み、購買行動データなどの分析を行う。
「みんなで減CO2(ゲンコツ)プロジェクト」の注力施策は、次の3点だ。
1.「Vポイント」のデータをもとに「脱炭素市場を支える生活者像」の把握
2. 学習強度が購買行動にもたらす影響分析
3. 環境省モデル実証事業との連携および施策の提言
脱炭素市場の形成には、生活者が一時的な金銭的インセンティブの有無に依らず、環境配慮商品を自ら「目利き」して積極的に選択する社会の実現が不可欠である。
日本総研は、環境省のモデル実証事業とも連動し、国・自治体・企業の連携を促すとともに、データ分析や一連の活動から得られる知見を基盤として、グリーン・マーケティングの社会実装を加速させる。
SMBCグループは本実証を通じて、決済・データ基盤やポイントサービス、マーケティング支援サービスをはじめとするソリューションとの連携を推進する。
このプロジェクトの実施期間は、2026年10月13日まで。コンテスト「エコラベルハンター 1.5℃大作戦」の応募期間も2026年10月13日まで行う。



