編集長コラム) アフリカでソーシャル・ビジネスに身を投じたCSR部員

森摂(オルタナ編集長)

日本にCSR部員が何千人もいる中で、自らソーシャル・ビジネスを立ち上げるため途上国に赴任したのは、おそらく、この人しかいないでしょう。

味の素でマヨネーズなどのマーケティングを担当した後、2005年に同社CSR部に配属された北村聡さんです。

味の素は2009年、西アフリカ・ガーナの子どもたちの栄養改善をしようと「ガーナ栄養改善プロジェクト」を立ち上げました。

発酵コーンでつくるガーナの伝統的な離乳食「koko(ココ)」は、タンパク質や微量栄養素が不足しています。そこで、アミノ酸入りの栄養サプリメント「KOKO Plus(ココプラス)」を開発しました。

そして北村さんは2011年9月、「KOKO Plus」の販売を立ち上げるため、ガーナに赴任しました。野口英世が黄熱病で命を落としたガーナ。全く知らない灼熱の地に家族を引き連れ、たった一人でソーシャル・ビジネスを始めたのです。

(以下は、オルタナ33号掲載 「ガーナの栄養不足を改善--味の素が手掛けるソーシャル・ビジネス」から転載)

森 摂(オルタナ編集長)

森 摂(オルタナ編集長)

株式会社オルタナ代表取締役社長・「オルタナ」編集長 武蔵野大学大学院環境学研究科客員教授。大阪星光学院高校、東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、日本経済新聞社入社。編集局流通経済部などを経て 1998年-2001年ロサンゼルス支局長。2006年9月、株式会社オルタナを設立、現在に至る。主な著書に『未来に選ばれる会社-CSRから始まるソーシャル・ブランディング』(学芸出版社、2015年)、『ブランドのDNA』(日経ビジネス、片平秀貴・元東京大学教授と共著、2005年)など。環境省「グッドライフアワード」実行委員、環境省「地域循環共生圏づくりプラットフォーム有識者会議」委員、一般社団法人CSR経営者フォーラム代表理事、日本自動車会議「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」選考委員ほか。

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