記事のポイント
- 世界のデータセンターの電力消費量は25年から30年にかけてほぼ倍増する
- 一方、データセンターの建設には、水、騒音、土地利用への懸念も広がる
- 電力価格の高騰につながる可能性もあるが、AIのコストは誰が負担するべきか
生成AIが急速に社会の基盤になり、世界のデータセンターの電力消費量は2025年から2030年にかけてほぼ倍増する見込みだ。一方、データセンターの建設には、水、騒音、土地利用などへの懸念も広がる。電力価格の高騰につながる可能性もある中、AIの「社会的コスト」は誰が負担するべきか。(オルタナ総研所長=町井則雄)
私たちの生活の中に生成AIが入り込み、急速に社会の基盤になりつつある。しかし「クラウド」という言葉のせいか、私たちはデジタルをどこか実体のないものとして捉えがちだ。
実際には、AIの背後には巨大なデータセンターがあり、半導体があり、大量の電力が必要だ。IEAによれば、世界のデータセンターの電力消費は2025年の約485TWhから2030年には約950TWhへ、ほぼ倍増する見通しだ。
AIの進化というと、これまではGPUなど半導体の性能競争に目が向きがちだった。しかし、どれほど高性能な半導体があっても、それを何万台も同時に動かす電力と送電網がなければAIは動かない。
IEAも、AIの急拡大を支える電力、系統接続、半導体、設備、資本を巡る「争奪」が始まっていると指摘する。AI競争は、半導体の性能だけでなく「どれだけ電力を確保できるか」を競う段階へ入りつつあるのだ。
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