記事のポイント
- モディ政権下のムスリム排除に立ち上がった女性らのドキュメンタリーが公開
- インド全土を巻き込んだ運動をムスリム当事者の女性監督の視点から描いた
- 世界で排外主義が強まる中愛国を原動力とした抵抗の記録を収めた作品だ
モディ政権によるムスリム排除を目的とした法改正に立ち上がった女性たちを捉えたドキュメンタリー映画「わたしの聖なるインド」が6月6日から東京で公開となる。国民の8割をヒンドゥー教徒が占め、家父長制が根強いインド社会においてムスリム女性が中心となり声を上げたことの意義は大きい。排外主義や反イスラム主義が世界を覆う中、世代や宗教を超えインド全土に波及した愛国を原動力とした抵抗の記録を収めた作品だ。(エシカルライター・宮野かがり)

ムスリム女性のノウシーン・ハーン監督は、母校であるニューデリーのジャミア・ミリア・イスラミア大学を訪問した際、事実上イスラム教徒を排除する内容の市民権改正法に反対する学生と警察の衝突に遭遇した。当日の様子を携帯で収めたことをきっかけに映画化へとつながった。
大学での衝突は、イスラム教徒以外の少数派の宗教徒なども加わりニューデリー南部で100日以上10万人が集う「シャヒーン・バーグ抗議運動」へと発展、全国的に波及した。

本作の大きな特徴は、政治活動とは縁遠かったムスリム女性たちが中心となった点に着目し、彼女たちの声に耳を傾けるシーンが多いことだ。そのまなざしからは、日本を含むインド国外に生きる私たちにも女性の社会参加やジェンダー規範の在り方を問う強いメッセージが発信される。
「単なる社会運動の記録ではなく、マイノリティのムスリム女性の一人として自らを見つめると同時に、他者や海外メディア任せではなく自国の現実を記録する義務がある」と監督は語る。


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