ジェンダーギャップ指数、日本は26年もG7で最低、世界でも117位

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記事のポイント


  1. 世界経済フォーラムは16日、「世界ジェンダーギャップ報告書2026」を公開した。
  2. 日本は145カ国中117位と、前年から1ランク上昇したが、G7では今年も最下位。
  3. 報告書の記述は、雇用の「量的拡大」から、「質の改革」へとシフトしつつある。

世界経済フォーラムは2026年9月17日、「世界ジェンダーギャップ報告書2026」を公開した。日本は145カ国中117位と、前年から1ランク上昇したものの、G7では引き続き最下位で、政治・経済分野の遅れが足を引っ張る構図に変化はない。報告書は、雇用の量的拡大から、AI時代におけるスキル獲得や、意思決定層への参画といった質の改革へとシフトし、「数合わせ」から「組織変革」へと議論が移っている。(オルタナ輪番編集長=北村佳代子)

日本は2026年ジェンダーギャップランキングで145カ国中117位

世界経済フォーラム(WEF)は2026年9月16日、「ジェンダーギャップ報告書2026」を公開した。日本の総合順位は145カ国中117位(スコア69.2%達成)となり、前年の118位からわずか1ランクの上昇にとどまった。

「G7で最下位」もそうだが、WEFが分類する「高所得国・53カ国」中では49位となっており、日本の下に続くのはクウェート、オマーン、カタール、サウジアラビアしかない。地域別でも「東アジア・太平洋・19カ国」中、日本は17位で、フィジーやパプアニューギニアが後に続く。最下位ではないものの、地域全体の足を引っ張る存在だ。

日本は、「健康」(49位)や「教育」(68位)の分野では高い水準を維持している。しかし、「政治」(121位)と「経済」(119位)の分野が全体の足を引っ張る構図は依然として変わっていない。

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日本のスコアは、政治と経済が足を引っ張っている

ダイバーシティ推進コンサルタントの前田京子氏は、「日本は117位と前年から1ランク上昇したものの、そもそも世界145カ国中117位という順位自体が極めて低く、改善もわずかだ。さらに、経済分野のジェンダーギャップはむしろ拡大している」と指摘する。

「いま求められているのは、女性の『就業』を増やすことにとどまらず、意思決定に参画し、その力を十分に発揮できる組織へと変えていくことだ。そのためには、制度を整えるだけでなく、評価・登用・働き方など、組織の仕組みそのものを見直していく必要がある」

「ジェンダー平等を単なる数値目標として捉えるのではなく、多様な人材が意思決定に関わり、力を発揮できる環境をつくること。それこそが、中長期的に成長し続ける魅力ある組織につながると考える」と述べた。

WEFの20年にわたる継続追跡データによれば、世界全体のジェンダーギャップ解消率は69.2%であり、このペースでは世界が完全なジェンダー平等に達するまでに120年を要すると推計する。

トップのアイスランド(93.0%)をはじめ、上位10カ国のうち7カ国を欧州勢が占める一方、世界的な課題として浮き彫りになったのが、経済機会での質的な壁だ。世界の女性労働力の比率は上昇傾向にあるものの、役職が上がるにつれて女性比率が半減する現象が定着していると報告書は指摘する。

報告書はまた、急速に拡大するAI分野においては、「データアノテーター」職(AIが正確に画像やテキストを認識・学習するためのタグ付けなどを行う仕事)には女性が約半数を占める一方で、開発や運用を担うエンジニア職では約2割にとどまっていることにも言及した。

ジェンダーギャップに関する世界の潮流は、女性の働く機会を増やす「数合わせ」のフェーズから、いかに重要な意思決定の場や価値創造の場に女性を参画させるか、質的な組織変革についての議論へと移行している。

北村(宮子)佳代子(オルタナ輪番編集長)

北村(宮子)佳代子(オルタナ輪番編集長)

オルタナ輪番編集長。アヴニール・ワークス株式会社代表取締役。伊藤忠商事、IIJ、ソニー、ソニーフィナンシャルで、主としてIR・広報を経験後、独立。上場企業のアニュアルレポートや統合報告書などで数多くのトップインタビューを執筆。英国CMI認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー。2023年からオルタナ編集部、2024年1月からオルタナ副編集長。

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キーワード: #ジェンダー/DE&I

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