家畜福祉に関してベジタリアンからの反発は「どんなに優しく育てても、結局は最後に殺して食べてしまう」という部分を問題視する声も大きい。

近年欧米で増えるばかりのベジタリアン(菜食主義)、ビーガン(卵やはちみつを含め動物由来の食材はいっさい食べない厳格な菜食主義)たちは、人類が肉食をやめれば動物福祉は不要になると説いている。

しかし2050年には97億人に達する見込みという世界の人口全員が完全菜食に切り替えることは不可能だろう。肉や卵、牛乳など動物由来食料の需要は2050年に今の倍量となる。

企業の動物福祉努力と達成度を認証する英国の国際団体、「ベンチマーク・オン・ファーム・アニマル・ウェルフェア(BBFAW)」のニッキー・エイモス代表は、「これからさらに大量の食糧が必要になる中、大規模な集約的畜産はなくならない。だからこそ食にかかわる大企業が動物福祉に真摯に取り組み、サプライチェーンをトップダウンで変えていくことが重要。人権とともに動物の権利にも意識の高い英国や欧州では、動物福祉も企業責任の一端ととらえて評価していることを忘れてはならない」とガーディアン紙に語っている。

英企業の取り組み続々と

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