「米は再エネ投資を歓迎、中間選挙が世界へのシグナル」とAmerica Is All In幹部

記事のポイント


  1. 米国の気候変動対策の有志組織「America Is All In」幹部が中間選挙結果を語った
  2. クリーンエネ推進の候補者が地方自治体や州・連邦議会選で勝利と強調
  3. 「米国は再エネ投資を引迎している。選挙結果は世界へのシグナルだ」と述べた

米国で気候変動対策を進める自治体や企業でつくる団体「America Is All In(アメリカ・イズ・オール・イン)」のクリス・ウィート・エグゼクティブ・ディレクターが11月6日、民主党が大勝した中間選挙についてオルタナに語った。クリーンエネルギーの経済性を訴えた候補が、首長選から州・連邦議会選まで幅広く勝利したと指摘し、議会の勢力交代はトランプ政権のエネルギー政策に「根本的な変化」をもたらすとした。その上で「米国はクリーンエネルギー投資を歓迎している。選挙結果は世界へのシグナルだ」と強調した。(オルタナ副編集長=京正裕之)

America Is All Inのクリス・ウィート・エグゼクティブ・ディレクターは、中間選挙でクリーンエネルギーを光熱費の引き下げと結び付けた候補が勝利したと語った(写真は10月2日に東京都内で開かれた気候変動イニシアティブ=JCI=のイベントでの演説の様子)

11月3日の米中間選挙で、民主党は連邦議会の上下両院で多数派を奪還する見通しとなった。米CBSニュースによると、上院(定数100)では非改選議席を含め、民主党会派が少なくとも54議席を確保する見通しだ。民主党はテキサス、カンザス、メーンなど7州で共和党から議席を奪った。下院(定数435)では、当選判定が出ていない選挙区も含め、民主党が過半数の218議席を上回る256議席を獲得すると予測した。

■光熱費の引き下げを訴えた候補が各地で勝利した

ウィート氏は「今回の米国の選挙では、生活費の負担が大きな争点だった。クリーンエネルギーを光熱費の引き下げと結び付けた候補が、市長選から州の選挙、連邦議会選まで幅広く勝利した」と語った。

米ピュー・リサーチ・センターが選挙前に実施した調査では、米国の成人の74%がガソリンやエネルギーの価格を「非常に懸念している」と答えていた。

米シンクタンクのクライメート・アンド・コミュニティー・インスティテュート(CCI)は、候補者の公約や発言を分析し、気候変動対策を生活費の問題と結び付けて訴え、企業などへの具体策も示した候補者らを「グリーン経済ポピュリズムの擁護者」と分類した。11月4日時点の暫定集計では、この分類に当てはまる候補が出馬した連邦議会の56選挙のうち39選挙で該当候補が勝利した。勝利の内訳は、上院が7選挙中6選挙、下院では49選挙のうち33選挙だった。

米シンクタンクの米国進歩センター(CAP)によると、ミシガン州知事選で勝利した民主党のジョスリン・ベンソン氏は、地域で共同利用する太陽光発電や住宅の断熱改修を通じて家計の負担を軽くすると訴えた。メーン州知事選で勝利した同党のハンナ・ピングリー氏も、地元のクリーンエネルギーの活用やヒートポンプの導入支援で光熱費を抑えると訴えた。

ウィート氏は「連邦議会でクリーンエネルギーを支持する勢力が多数派となれば、現政権のエネルギー政策に根本的な変化が生まれる。米国の州や都市は引き続き気候変動対策を主導する。新たな知事や州議会、規制当局者、市長らは、クリーンエネルギーの導入を加速させる態勢にある」と述べた。

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hkyosho@alterna.co.jp

京正裕之 (オルタナ副編集長)

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