記事のポイント
- 2026年度「証券アナリストによるディスクロージャー優良企業」が選定された
- アステラス製薬(医薬品)、小松製作所(機械)など18業種が選定された
- キャピタルアロケーションに基づく現預金使途の明確化などが重視された
日本証券アナリスト協会は10月8日、2026年度「証券アナリストによるディスクロージャー優良企業」を選定した。企業の自発的・積極的な情報開示の促進と、資本市場における双方向の対話の向上を目指す。アステラス製薬(医薬品)、小松製作所(機械)など18業種が選定された。(オルタナ総研フェロー=室井孝之)

公益社団法人日本証券アナリスト協会が設置するディスクロージャー研究会は10月8日、2026年度(第32回)「証券アナリストによるディスクロージャー優良企業選定」制度の選定結果を公表した。
この制度は、企業の自発的・積極的な情報開示の促進と、資本市場における双方向の対話の向上を目指す。
本制度は1995年度に開始され、2026年度で第32回を迎えた。2026年度は18業種・合計299社が評価された。
企業と日頃接している現役の証券アナリストが評価を行っていること、開示資料の発行者である企業と利用者である証券アナリストとの双方向の直接対話に基づく評価であることが特色である。
評価項目は、「経営陣のIR(投資家向け広報)姿勢およびIR部門の機能」「説明会、インタビュー、説明資料等における開示」「フェア・ディスクロージャー(公平な情報開示)」「ESG(環境・社会・企業統治)に関連する情報の開示」「各業種の状況に即した自主的な情報開示(人的資産開示、キャピタルアロケーション、資本コスト・株価を意識した経営など)」の5点だ。
2026年度は経営戦略と整合した人的資本開示、キャピタルアロケーションに基づく現預金使途の明確化など、企業価値の源泉を可視化する情報開示が重視された。
また資本コストや株価を意識した経営の推進、社外取締役と投資家との建設的な対話機会の創出という、中長期的敵な企業価値の向上に資する開示姿勢を評価した。
18業種ごとの第1位評価企業は、次の通りである。
建設・住宅・不動産(三菱地所)、食品(味の素)、化学・繊維(三井化学)、トイレタリー・化粧品(花王)、医薬品(アステラス製薬)、鉄鋼・非鉄金属(UACJ)、機械(小松製作所)、電気・精密機器(ミネベアミツミ)、自動車・同部品・タイヤ(横浜ゴム)、エネルギー(INPEX)、運輸(東日本旅客鉄道)、通信・インターネット(ソフトバンク)、商社(伊藤忠商事)、小売業(アシックス)、銀行(三井住友フィナンシャルグループ)、保険・証券・その他金融(東京海上ホールディングス)、ITサービス・ソフトウェア(野村総合研究所)、広告・メディア・エンタテインメント(バンダイナムコホールディングス)
新興市場銘柄では、BuySell Technologies(バイセルテクノロジーズ)、Finatextホールディングス、Heartseed(ハートシード)が、個人投資家向け情報提供では、味の素、ソフトバンク、三菱UFJフィナンシャル・グループが選定された。



